【Deutsch Lernen】ドイツのコバナシ:ギムナジウムでの学校生活は

学びの習慣

この記事では、ドイツのギムナジウムでの学校生活についてお伝えしています。私が当時通っていたのは、ギムナジウムシューレの10年生のクラスでした。もう時代が流れ、大きく変化してあることもあるかと思いますが、よく思い出す学校生活について記録していきます^^

【ギムナジウムシューレ】ドイツの公立学校「Gymnasium Schule」

ギムナジウムシューレ(Gymnasium Schule)は、ドイツの公立学校で、13年生まであります。卒業試験(Abitur)を受けることが最終的なゴールとなっているのが一般的のようです。公立の学校で、大学進学を目指している子が通っていますが、最終的には大学には行かず、仕事をすることを考えている同級生もいました。

私が通っていたのは10年生。年齢的には、15~16歳で、日本の高校1年生くらいです。(日本との年度始まりが異なります。ドイツも9月始まりです)私の年齢の学年でいくと、本当は11年生だったのですが、11年生になると授業のシステムも変わってくることもあり、10年生に入りました。

ドイツ語もよく分からない留学生だった私ですが、交換留学プログラムの規定で「現地の高校へ通う」というのがあったため、まさに飛び込み!という感じです。私と同じように交換留学制度を使った日本人や諸外国の学生も皆、それぞれの地域の現地校に通っていたので、公立学校がそういった学生を受け入れてくれるのはすごいなぁと感じます。

【ギムナジウムシューレ】通学や規則は?学習スタイルは?

通学は、皆それぞれ・・・です。比較的広いエリアから一つの学校に学生が集まります。また小学生から高校生までが、転校しない限り、同じ学校になります。なので、小学校の頃からバスや電車、自転車や徒歩など、それぞれの通学方法で通います。バスで小学生チームと乗り合わせると、とっても賑やかだった記憶があります(笑)。私も、バスや電車、自転車で通学していました。

学校の規則については、日本であるような細かなルールはなかったです。持ち物や服装、恰好などに特別なルールはありませんでした。携帯電話や喫煙も禁止されている様子はなく、日本の校則の中で過ごした私にとって、まさに「それもあり?!」という世界でした。

ただ、そういった外見的な部分が学習面に問題があるか?というと、そんなことはあまり関係ないのかな?と思うこともありました。なぜなら、ギムナジウムシューレでは、成績についてはシビアで留年している学生もクラスにいましたし、ギムナジウムに2校通いましたが、どちらもクラスの成績を公表するシステムがありました。(名前は伏せるなどの配慮はありました)宿題の量も多く、日本のようにひたすら回答を求める形式というよりも、論文形式での宿題が多かったです。私自身も、成績をもらった時に気づいたのは「発言しないこと=理解や知識が不足している、または興味関心がない」という見方が強く、「何かに向けて努力していたことや成果が出ていること=評価の対象となる」といったかなりシビアなもの。留学生だからという特別扱いはなしだったので、ホストファミリーは、そういった評価に対して学校にプチ抗議してくれましたが・・・(私が日本で復学できないのではないかと心配して・・・)

でも、個人的には、そういった評価がドイツでの評価形式であることにとても納得できて、自分が頑張った部分に関してはきちんと見ていてくれていたことも、とてもうれしく感じていました。(もちろん、日本では無事復学できましたし^^)

学習面での評価方法や取り組み方が、日本とは大きく異なるので、そういった仕組みが、ドイツの学生の社会性をきちんと育てているのではないかなと感じています。もちろん、学校外での課外活動(スポーツ、コーラスなどのグループ活動)や、「社会学習体験(プラクティコム)」といった様々な活動も行われています。

【ギムナジウムシューレ】少人数のクラス。筆記用具がドイツらしい

クラスの人数ですが、当時10年生の1クラスでおよそ15人~20人くらいでした。机はクラスルームの場合はコの字型でした。当時、私は日本では30人超の学級だったのでびっくりするほど少なく感じました。最初はドイツ語も分からなかったのですが、人数が少ないゆえに、クラスの子がどういう子なのかをしっかり知ることができました。小学生の頃からメンバーがほぼ同じこともあってか、友達同士の結びつきはとても強かったです。お互い言いたいことははっきり言い合っていましたし、お互いのことをよく理解しているところも感じられました。

私自身は北ドイツに留学していて、「北ドイツの人はクールで保守的」という話を聞いたこともあり、学校でも、最初は蚊帳の外・・・といった感じでした。でも、「共通の学習にトライする」とか「体育や音楽、美術の授業」などを通じて、少しずつ理解してくれ、仲間にだんだんと入れてもらえたという感覚でした。学校生活が苦しい時もありましたが、今思うと、それも貴重な経験です。

持ち物に関しても、ドイツでは「万年筆」やインクペンが主流。鉛筆でノートを書くことは見受けられませんでした。子供が使えるものが沢山お店にあり、どれも使いやすい!筆記用具がとにかく利便性が高い、機能的なものが多くて、私も色々と真似をして使っていました。

【学校生活】日本との違いから沢山学べたこと

日本とは異なる学校生活にはなりましたし、結局、学校での「ドイツ語」の授業はよく分からず・・・でしたが、日本との違いを言うならば「人前で自分の意見を述べる」ことが必然であり、また自分達の歴史についても細かく話し合うところがとても印象的でした。当時、私の高校では、とにかく偏差値や大学受験を見据えた学習スタイルで、「自分で何かを考える」ということより「成績で評価されることが自分の要素」だと思っていたので、そういう時にドイツの学校で過ごしたことは、とても貴重だったと今でも思います。

時は流れ、自分の子供達も、小学校に通う日々です。今の小学校も自分が通っていたころとは、随分と変わっているなぁと、子供達の持ち帰るものや授業の様子を聞いて感じることがあります。どんな教育環境でも、子供達は成長していくので、サポートするのは親の役目と思っていますが、単純に「学ぶ、知識を増やす」というところからドイツの学校で感じた「自分の意見や論理的な思考をしっかり表現する」ことや「自分のアイデンティティを大事にする」ような意識を助ける工夫をしていきたいと感じるこの頃です・・・。

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